Heatstroke

熱中症の予防と対策
梅雨から真夏に移る季節です。年ごとに熱中症になる人の人数は増えており、昨年の6月から9月までのデータでは、全国の救急搬送者の人数は、7万1000人です。熊本県の救急搬送者人数は、1513人で、10万人当たりの人数は89人になり、全国4位になつております。日常的に適度の運動、適切な食事、十分な睡眠を取るようにして、この夏を乗り切ってください。
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●熱中症とは
「熱中症」は、高温多湿な環境下において、体内の水分及び塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、循環調節や体温調節などの体内の重要な調整機能が破綻するなどして発症する障害の総称であり、めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感、意識障害・痙攣・手足の運動障害、高体温等の症状が現れます。
●症状は?
熱失神とは、暑熱環境下で皮膚血流の著しい増加と多量の発汗により、相対的に脳への血流が一時的に減少するこによりる立ちくらみのことをいいます。
熱けいれんとは、汗で失われた塩分が不足することにより生じる筋肉のこむら返りや筋肉の痛みのことです。
熱疲労とは、脱水が進行して、全身のだるさや集中力の低下した状態をいい、頭痛、気分の不快、吐き気、嘔吐などが起こり、放置しておくと、致命的な「熱射病」に至ります。
熱射病は、中枢神経症状や腎臓・肝臓機能障害、さらには血液凝固異常まで生じた状態のことで、普段と違う言動やふらつき、意識障害、全身のけいれん(ひきつけ)ながどが現れます。
●対策は

  • 1.「気温や湿度を」計って知ろう

    高齢者の方は体温の調節機能が落ちてくるため暑さを自覚しにくく、熱を逃がす体の反応や暑さ対策の行動が遅れがちです。気温・湿度計、熱中症計などを活用し、今いる環境の危険度を知りましょう。

  • 2.「室内を」涼しくしよう

    日差しのない室内でも、高温多湿・無風の環境は熱中症の危険が高まります。冷房や除湿機・扇風機などを適度に利用し、涼しく風通しの良い環境で過ごしましょう。

  • 3.「水分を」計画的にとろう

    高齢者の方は体内水分量の減少により脱水状態になりやすく、さらに体が脱水を察知しにくいため、水分補給が遅れがちです。のどが渇く前に、定期的な水分補給をしましょう。キュウリやナスなど、水分を多く含む食材を、食事に取り入れるのもよいですね。
  • 4.「お風呂や寝るときも」注意しよう

    入浴時や就寝中にも体の水分は失われていき、気づかぬうちに熱中症にかかることがあります。入浴前後に十分な水分補給をしたり、寝るときは枕元に飲料を置いたりしておくとよいでしょう。
  • 5.「お出かけは」体に十分配慮しよう

    外出時は、体への負荷が高まることに加え、汗で水分が失われたり、日差しや熱の影響を受けやすくなったりします。服装を工夫する他、水分や休憩を十分とって体を守りましょう。
  • 6.「周りの人が」気にかけよう

    高齢者の方は自分で暑さやのどの渇きに気づきにくいうえ、体調の変化も我慢をしてしまうことがあります。周りの人が体調をこまめに気にかけ、予防対策を促してあげましょう。